新機能について
回線表示を更新
デスクトップ版 Tor Browser では、各タブの Tor 回線を回線表示でご確認いただけます。
このリリースまでは、回線表示はサイト情報パネルにありました。つまり、アクセスするにはアドレスバーの左にある南京錠アイコン (Onion Site の場合はオニオンアイコン) をクリックする必要がありました。
ユーザビリティテストの参加者は、回線表示の場所を聞かれても見つけるのに苦労することが多く、一般に、回線表示がどこにあるのかを教えてもらう必要がありました。
この問題を解決するため、回線表示を南京錠の横にあるカラフルな新しいアイコンの後ろに移動しました。
さらに、リレーに国旗が追加され、リレーの位置情報が一目でわかるようになりました。また、Onion Site 回線の設計がより簡潔になりました。SecureDrop のユーザーが、人間が読める Onion 名を訪問した場合、V3 Onion アドレスが表示され、そのアドレスに戻ることができるようになりました。スクリーンリーダーとの互換性を高めるために、パネル全体を一から再構築しました。
新しい Onion Site のアイコン
以前は、Onion Site はオニオングリフ(Tor Browser のオニオンロゴを小さく平たくしたもの)で表現されていました。
デスクトップでも Android でも、Tor Browser 12.5 で Onion Site にアクセスすると、新しいことにお気づきになられるのではないでしょうか。
Onion Service は Tor Browser だけのものではなく、それ自体が製品であることを認識することが重要です。
市民社会団体、人権団体、報道機関の間で Onion Service の導入が進むにつれて、サードパーティ製アプリによる Onion Service へのアクセスもサポートされるようになりました。
現在では、Tor Browser に加えて、Orbot、Onion Browser、Brave などの互換アプリでも Onion Service にアクセスできます。
それを考えると、Tor Browser と密接に関連するアイコンで Onion Site を表現し続けることにはもはや意味がありません。
接続エクスペリエンスの向上
デスクトップ版 Tor Browser 10.5 では、Tor Launcher を廃止し、ブラウザーウィンドウ自体から Tor に接続できる新しいインターフェイスを導入しました。
この機能により、接続設定を含む Tor Browser の他のメニューにオフライン状態でもアクセスできるようになり、同等の Tor Launcher の設定ページよりも高機能になりました。
このリリース以来、ユーザビリティテストの参加者は、接続タブからナビゲートした後、接続方法がわからなくなることがありました。
この問題を解決するため、オフライン時にアクセスしたページのアドレスバーから接続ボタンにアクセスできるようにし、接続設定でブリッジを設定した後に Tor Browser が自動的に接続するようにしました。
また、ブラウザーの接続ステータスの表示も改善され、ブラウザーウィンドウの右上に表示されるようになったほか、ブラウザー全体に新しい接続アイコンが表示されるようになりました。
アクセシビリティの向上
Tor Browser は Firefox の Extended Support Release をベースにしているため、Firefox のフロントエンドのユーザーエクスペリエンスを可能な限り再利用し、プライバシーとセキュリティの問題にリソースを集中することができます。
しかし、Tor Browser は Firefox の上に多くのカスタムページやコンポーネントも含んでいます。
Firefox のアクセシビリティを改善するための Mozilla による長年の努力と並行して、わたしたちはデスクトップ版 Tor Browser のカスタム機能の問題を具現化するために、わたしたち自身のアクセシビリティの評価を始めました。
この見直しは完了し、Tor Browser のアクセシビリティを向上させるための複数リリースになるであろう取り組みの最初の修正を配備し始めています。
Tor Browser 11.5 以降、バンドルされた変更ログ (about:tbupdate)、回線表示、セキュリティレベルパネル、雑多なダイアログ、ブラウザークロームの他の部分を含むいくつかのコンポーネントをリファクタリングしました。
スクリーンリーダーやその他の支援技術をお使いの方は、ボランティアでAlphaテスターになる、Tor forumで開発者にフィードバックするなどして、過去や将来の修正点のテストにぜひご協力ください。
フィンランド語への対応
Tor Browser 12.0 ではアルバニア語とウクライナ語をサポートしました。
ローカリゼーションラボのボランティア翻訳者とパートナーの素晴らしい働きにより、デスクトップと Android の言語オプションにフィンランド語(スオミ語)が追加されました。
フィンランド語やその他の言語でエラーを発見した場合、Tor Browser やそのドキュメント、ウェブサイトの翻訳に貢献する方法について、ローカリゼーションポータルで詳しくご確認いただけます。
ご意見をお寄せください
バグを見つけたり、あるいはこのリリースを改善する方法について提案がございましたら、ぜひお知らせください。
このリリースに貢献してくださった Tor のすべてのチーム、そして多くのボランティアに感謝申し上げます。